2024年度 前期開講

当コースは、2019年度より開講された「発達症への介入による国民的健康課題の解決」プログラムの凝縮版として、「発達症に関する学びを進めていきたい」と考えていらっしゃる方に最適のコースとして誕生しました。

本科である「京都大学大学院医学研究科履修証明プログラム「発達症への介入による国民的健康課題の解決」」は、2023年度より開講され、120時間の履修修了生には、本学から学校教育法第105条の規定に基づく京都大学大学院医学研究科履修証明が交付されるプログラムで、発達症に関する高度専門家を養成するコースとなっております。

替わって、当ASD project Basic course (「発達症への介入による国民的健康課題の解決」 Basic course) は、全8教科(24時間)からなるe-learning受講となり、ご自身のペースで進めていただけます。

ASD project Basic course 申し込みサイトはこちら

*受付、経理関係(請求書、領収書発行)については京大オリジナル株式会社に委託しております。

第1期 前期受講生の内訳

受講生職種内訳 Basic course.jpg

Basic course 科目表

開講時間の目安(時間) 時期 授業科目 実施形態 講師氏名
3 5月 発達症総論 e-learning 義村さや香、十一元三
3 6月 ASD概論 e-learning 義村さや香、十一元三
3 6月 精神症状と精神疾患 e-learning 谷向仁、上床輝久
3 7月 ASDと併存症・二次障害 e-learning 義村さや香、十一元三
3 7月 ASDと睡眠 e-learning 若村智子、村上純一
3 8月 ASDとてんかん e-learning 深尾慶二朗、杉山修
3 8月 精神科薬物療法 e-learning 岡田俊、十一元三
3 9月 精神療法と心理教育 e-learning 吉川 徹

発達症総論

ASD概論

我が国における社会問題の背景にASDが大きく関与してい ることを理解するためにASDのある人々がライフステージ を通じて直面する課題と問題について、保育、教育、就労、 社会生活などを包括的に理解する。

ASDの疾患概念の変遷、現在主流となっている診断分類、 およびASDの臨床的特徴を習得する。

精神症状と精神疾患

ASDと併存症・二次障害

我が国における社会問題の背景にASDが大きく関与してい ることを理解するためにライフステージに沿って実際を学 ぶ。特にASDの診断、ASDに類縁の疾患群との鑑別について、 精神症状と心理・行動特性を踏まえた国際的に通用する診断 基準にしたがって診断の運用を学ぶ。

ASDのある人々が幼児期、学童期、青年期、成人期を通じて 併存する可能性の高い精神医学的問題について理解する。 ASDの併存症に続いて起こる二次障害についても理解をす すめる。

ASDと睡眠

ASDとてんかん

健常者の睡眠機能、ASDの睡眠機能障害の最新情報を習得 する。

脳内の異常な電気的活動によって引き起こされるてんかん の診断と鑑別、およびけいれん発作の分類について習得す るとともに、ASDに伴うてんかんに関連するエピソードの特 徴とその対応について理解する。てんかん発作に対する主 な治療法についても理解を深める。

精神科薬物療法

精神療法と心理教育

ASDに対する薬物療法の目的と考え方、さらにASDに併存 する症状や二次障害への対処として行われる薬物療法の実 際を理解する。 また、薬物療法に伴う副作用の知識と連携のあり方につい ても学ぶ。

薬物療法と並んで重要とされるASDに対する精神療法と心 理教育について学ぶ。ASDのある人々の現実適応を促すの に役立つ精神療法の知識と態度の身につける。 そして、ASDのある人々が自己実現の達成、および自らの行 動特徴の理解に役立てられる心理教育の実際を学ぶ。